スタッフ日記

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2006年09月26日
夜の公園で「puujee」を上映してもらったこと

先週末、東京世田谷の公園で「puujee」の野外上映会が行われました。
「優れたドキュメンタリー映画を観る会」と「羽根木プレーパーク」という市民団体が
地域に呼びかけ、開いてくれたものです。
夕暮れに梅木秀徳さんの馬頭琴とホーミー演奏で始まった映画会は、
「puujee」の上映が始まる頃にはどっぷりと日が暮れ、木立に囲まれた会場は闇に包まれました。
想像していた電車や車の騒音は、地域の方々が大切に守ってきた緑豊かで、コンクリートの
少ない公園の緑の壁に阻まれたのか、いっさい聞こえてこず、
秋の虫の音と木立を渡る風の音がスクリーンから聞こえるモンゴル草原の音と融合し、
思わぬ効果を上げてくれました。
特に、ここぞという時に梢を吹き渡ってくる風。
これだけは映画館では味わえない効果です。
最初はうるさく感じていた会場内で騒ぐ子供たちの声もしだいに
「野生の音」(お母さん、失礼!)に聞こえて来たほどです。
それどころか、映画の肝心かなめのシーンでは、
映画そっちのけで遊んでいたはずの子供たちが「静かにしろ!」
「ここは笑うところじゃない!ちゃんと観ろ!」など、お互いに注意しあっていました。
子供の能力は本当に計り知れない。
画面を見ていないようで、ちゃんとストーリーを把握しているのです。
得難い体験でした。
いつか製作委員会主催で夜間野外上映会を企んでみたいと考え始めました。
皆さん、どうです、一緒にやってみませんか?
(やまだ)

2006年09月13日
チベットから帰国しました。

ご無沙汰しております。
先日、2ヶ月のチベット取材を終え帰ってきました。
関野吉晴さんの「新グレートジャーニー」(人類の移動ルートのうち日本に到達した
3ルートを辿る)のTV取材です。
今回は、母なるメコンの水源を求めてチベットの山中まで行って来ました。
メコン沿いにインドシナに到達したと思われる人類の足跡を追う、と言えれば
簡単ですが、どこでも獲物や食べられる植物があるところは移動ルートの
可能性があるので何事も確定的な物の言い方は出来ません。
メコン沿いに移動した人も多かったであろうと信じて行動するわけです。

まずは、中国青海省のチベット高原にあるメコン水源を目指しました。
行くだけでも日本から10日から2週間ぐらいかかります。
そんな長いアプローチを強いられたせいか、関野さんも私もいい歳をした
オジサンのくせに頑張りましたよ。
水源のピーク(およそ5450m:多分・・・未踏峰:誰も登ろうとは思わないからです)
に登り、源流の川をカヌーで下るというハードワークをこなしてしまいました。
私は、7日に帰国しましたが、今朝までほとんど寝たきりというバテ具合でした。
ところが、関野氏は月曜日からマウンテンバイクで大学に出勤しているらしく
驚いております。

また、チベットの行く先々で病院に行けず苦しんでいる病人に出会いました。
共産主義の国ですが、一国二制度とやらでいびつに市場主義が入り込んで
いるために貧しい人は病院に行けないという事態が起こっているのです。
医師でもある関野さんは、出来うる限りそういう方々を診察、投薬していくの
ですが、検査や手術の必要な重病の方にはすぐには為す術もありません。

メコン源流に近い放牧地でのことです。周辺では一番成績が良いという可愛い
女の子が腫れあがった足を関野さんに診せにやってきました。
悪性腫瘍のおそれがありました。至急検査をし手術する必要があるようです。
しかし、かつては無料だった治療費も現在は個人の負担になります。
現金収入の少ない遊牧民にはとても払いきれるものではありません。
プージェーのお母さんのケースと全く同じことがチベット高原全体で
起こっているのです。
なんとかできないものか。
関野さんの診察を受けながら女の子は涙を流していました。
利発な子でした。きっと悔し涙だと思います。
なんとかできないものでしょうか。

さて、「puujee」の上映が決まってきました。
スケジュールがトップページに出ています。
お見逃しの方は、是非是非、ご覧下さい。
また、すでにご覧の方は、ご友人、ご家族、ご親戚に
お薦め頂けたら幸いです。
(山田)


山田 和也 監督作品
2006年/日本映画/長編ドキュメンタリー/カラー/110分/puujee製作委員会
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